「勉強しなさい!」よりも100倍大事な“魔法の声かけ”
以前ぼくは、
学校の先生から
“不良”と呼ばれていた男の子に
勉強を教えていたことがあったんですね。
でも、“不良”と呼んでいたのは、
じつは先生(女性だったそうです)だけで、
友達からはガキ大将、
お母さんはやんちゃ坊主、
と見られていただけだったそうです。
その子のお母さんは、
あるとき面談で
学校の先生から、
「このままでは、
この子はどの高校にも入れませんよ。
教室での態度もひどいものですから。」
と言われて、
先生の前で
泣いてしまったそうです。
大事に育てたわが子が
そんなに邪険に扱われていることが
悲しかったのだと思います。
ぼくのところへ相談に来たときには、
お母さんもその子も
元気をなくしている状態でした。
実際に、その男の子と
話してみると、、、
全然、不良でも
なんでもありませんでした、、、
確かに、目つきが
鋭いところはありました。
武道をやっているので、
体格もいいです。
無口で、こちらが聞いたことだけしか
話しません。
でも、それだけです。
学校の先生はその外見と態度だけをみて、
きっと「怖い」と思ったんでしょうね。
無口で、体格がいい。
でも、ときどきぼくが冗談を言うと、
はにかんだ笑顔がとってもかわいい。
ぼくが女の子だったら、
キュンとなっていたかもしれません(^^)
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「あなたのいいところは、○○だよ!」
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“不良”と見られていた男の子に、
ぼくは、思ったことをすべて伝えました。
きみのいいところは、
無口でかっこいいところだよ。
筋トレしてるんだよね?
胸筋とかすごいね!
部活も忙しいのに、
勉強もがんばってて、尊敬する!
会う度に、伝えました。
すると、、、
元気がなかった顔が
どんどん明るくなっていくんですね。
「あなたのいいところは、○○だよ!」
この“声かけ”はこどもにエネルギーを注ぎ込む、
“魔法の声かけ”です。
○○に入れるのは、
お母さんがお子さんを観察して見えてきた
“強み”や“長所”です。
「あなたのいいところは、
いつも元気に笑うところだよ。
お母さんはそこがとっても大好きだよ。」
「あなたのいいところは、
困ってる人に優しいとこだよ。
お母さんは、あなたのそういうところが
すごいと思う!」
いかがですか?
こどものいいところを真剣に見つけて、
それをすぐ言葉にする練習をしてみませんか?
3週間、毎日ひとつずつ
こどものいいところを発見して、
すぐに言葉にできるようになると、
それは習慣になります。
この”魔法の声かけ”が習慣になったとき、
こどもに劇的な変化が生まれます。
“不良”(では全然ありませんが)と
呼ばれていた彼が、
生き生きと輝きだしたように。