定期テストの結果が悪かったときに、どう“声かけ”をしたらやる気が上がるのか
白根です。
ちょうど1年前、
中学校のはじめての定期テストが
終わったころのお話です。
中学3年生のSくんは、
表情をこわばらせながら
学習塾の教室に入ってきました。
前回、Sくんは
「次回、テスト結果持ってきます!」
と元気よく帰りました。
今回は、テストの結果を
見せる約束の日だったんですね。
白根:
「Sくん、おっす!
テスト持ってきた?」
S:
「あ、はい、、、
持ってきました。
でも、けっこう悪いですよ。」
白根:
「お、持ってきてくれたんだね。
ありがとう!
いっしょに見てみようぜ(^^)」
S:
「はい、、、
(ガサゴソ、、、)
これなんですけど、、、」
テストには、
47点とありました。
(100点満点中です)
白根:
「ありがとう(^^)
おっ、いっしょにやったこの計算できてるねー!
あ、ここも!
あちゃー、ここはおしかったね。
計算ミス。
裏面は、、、
あ、この応用問題、△がもらえてる。
すげーじゃん!」
S:
「いやぁ、、、全然ダメでした、、、
もっといけると思ったんですけど。」
白根:
「Sくんとしては、
どう感じたのかな?
ぼくはSくんがテスト前がんばってるのを
見てたからね。
Sくんがどう感じたのかを聴いてもいい?」
S:
「解き方は理解できたんですけど、
やっぱりもっと練習とか
プリントとかやっておけばよかったです。
いま見ると、『あ、できる!』って
思うんですけど、テストがはじまると
あせっちゃって、、、」
白根:
「うんうん。
そうだったんだね。」
S:
「次は、チェックテストを
もっと繰り返しやろうと思います。」
白根:
「チェックテストが
大事だと思ったのかな?」
S:
「はい。
直前に白根さんとやったやつ、
ほとんど出ていたんで、、、
でも、他の教科の勉強とかもやってたら、
チェックテスト1回やって終わったから。」
白根:
「本当はどのくらいやりたかったの?」
S:
「やっぱりできるようになるまで。
3回はやったほうがいいかも、、、」
白根:
「そう思ったんだねぇ。
すごいなぁ、ちゃんと考えてるね!」
S:
「次はもっとがんばります!」
白根:
「何点くらいとれたら、
『よっしゃー!』って思う?」
S:
「70点くらいとりたいです!」
白根:
「70点とれたら、
Sくん『よっしゃー!』って叫べる?(^^)」
S:
「あ、いや叫ぶのはちょっと、、、(笑)」
白根:
「何点だったら、叫ぶくらいに嬉しい?」
S:
「80点以上」
白根:
「じゃ、目標点はいちおう
それを書いておかない?」
S:
「わかりました(笑)
でも、とれるかなぁ、、、」
白根:
「今からできるはじめの一歩としては、
何からしようか?」
S:
「え~と、、、」
Sくんの目線が前を向いてきました。
“やる気”が湧いてきたことを
雰囲気から感じたんですね。
子どもたちの
この瞬間を見るのが
ぼくは本当に好きです(^^)
ちなみにその次の定期テストで、
Sくんは80点こそいかなかったものの
62点をとることができました。
誇らしげに見せてくれたのを
よく覚えています。
『定期テストの結果が悪かったときの“声かけ”』
この“声かけ”には、
プロセスがあります。
その手順を
お母さんがお子さんに使いやすいように
分けて書いてみますね。
以下がその手順です。
————————————
① テストの中で“まず最初に”
できたところを見て言葉にする
(この加点評価が最重要です)
↓
② 結果にお子さん自身が
“どう感じたか”を訊く
↓
③ 次のテストの“目標”を子どもの言葉で聞く
↓
④ はじめの一歩の“行動”を聞く
————————————
この“声かけ”は
順番がすごく大事です。
もし子どもの“やる気”を高め、
“自発力”を育てたいと思ったら、
お母さんがこの“声かけ”を
自然にできるまで練習する必要があります。
途中で、自分の意見を挟みたくなったり、
イライラの感情が出てくることも
あるかもしれません。
でも、その気持ちを
いったん脇に置いておいて
ほしいんですね。
テストの点数が悪くて嬉しい子なんて
一人もいないんです。
それを親の都合で叱ったり、
勉強を無理にさせようとするのは
子どもに対して失礼です。
————————————
① テストの中で“まず最初に”
できたところを見て言葉にする
(この加点評価が最重要です)
↓
② 結果にお子さん自身が
“どう感じたか”を訊く
↓
③ 次のテストの“目標”を子どもの言葉で聞く
↓
④ はじめの一歩の“行動”を聞く
————————————
この“声かけ”のプロセスが
お母さんの習慣になると、
子どもの“やる気”は跳ね上がります。
できるところからでかまいません。
ぜひチャレンジしてみてください!