“迷い”を“力”に変えて、1年間の留学を決意
ぼくは、ずっと人前で話すのが苦手で
あがり症で、コンプレックスがあったんですね。
大勢の人の前に立つと、
頭が真っ白になって、
言葉が出てこない。
そんなことがよくありました。
でも、なぜか
「学級委員」とか
「体育会幹部」とか
「教室長」になってしまうわけです ^^;
以前は、責任を負うことに臆病になり、
イヤイヤやっていることもあったんですね。
でも、いまは違います。
自分から“責任”を引き受けることが
“自由”にも結びついていることがわかったからです。
“責任”の大きさは、
“自由”の大きさに結びつく
ぼくたち大人には、
目の前のこどもが
希望に満ちた人生を描けるようにする責任があります。
目の前にいるこどもが
自分の人生を自分でデザインしていけるように、、、
自分の力で“成長”していけるように、、、
それは、目の前のこどもを
コントロールしようとすることでは
けっしてありません。
目の前のこどもが
どこに向かいたいのか、
どんな夢を叶えたいのか、
それを見極める力が必要だということです。
ここで、ひとつのエピソードを紹介しようと思います。
以下、白根・・・白
Sちゃん・・・S
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Sちゃんは、
目がキラキラしていて、
周りにいる人を
あたたかい気持ちするエネルギーにもった女の子です。
そんなSちゃんは、
アルゼンチンの高校に留学し、
みごと1年間ぶんの単位を取得し、
つい最近日本に帰ってきました。
目にエネルギーを宿しながら、
いま飛躍のときを待っています。
Sちゃんは、自分のことよりも
周りにいる人を気遣える人。
だからこそ、
留学を決断するときには
すごく悩んだんですね。
留学の出発予定日から、
ほんの1週間前(ちょうど1年前ですね)
Sちゃんは涙目で
ぼくのところに相談に来ました。
S:「白根さん、わたし、留学していいんでしょうか、、、」
白:「どうしたの、、、?」
S:「わたし、家族のことが心配なのもあるし、
留学すると高校が一年遅れるし、
お金もかかるし、、、」
白:「迷ってるんだね。」
S:「はい、、、。いかないほうがいいのかな、って。」
白:「そっか。・・・Sちゃんの本心としては、どうなの?」
S:「、、、いきたい。やっぱり、行きたいです。
だって、わたし小学校の先生になりたいんです。
たくさんの価値観をもった人に会うために留学して、
そして、こどもたちに伝えたいんです。
こんな世界があるんだよ!それは、楽しいことなんだよ!って、、、」
白:「そうなんだね。すてきだと思う、その想い。」
ぼくは、この会話をしているときに、
ぼくの一言、ぼくの“声かけ”が
Sちゃんに与える影響の大きさを感じました。
Sちゃんとは、長い間、成長をともにしてきました。
お互いに“信頼感”があります。
だからこそ、ぼくは一言の重みを感じていたんですね。
Sちゃんは、背中を押してもらいだかっている。
そして、自分で決断する“勇気”がほしいと思っている。
ぼくは、ゆっくりと静かに
Sちゃんにこう言いました。
白:「じゃあさ、アルゼンチンに行って
悩むことにしたらどうかな?」
S:「えっ・・・?」
白:「行ってみてから、そこで悩めばいいよ。」
S:「行ってから、、、悩む、、、」
白:「そう。Sちゃんは優しいから、
アルゼンチンに行こうが行くまいが
周りの人のことで悩むよ。
どうせなら、行ってから、悩んでみたら?
やらないで後悔するな。やってから後悔しようよ」
S:「・・・!
わたし、行ってきます!
お母さんも行ってこい、って言ってくれてるし、、、
こんなチャンス、もう来ないかもしれない。」
Sちゃんは、この後、
高校の授業で忙しい中、急ピッチで準備をして、
無事にアルゼンチンに飛び立ちました。
その顔は、不安と清々しさが入り交じったものでした。
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ぼくの一言が
Sちゃんにどんな影響を与えたのかは
わかりません。
ただ、ぼくの心にあったのはひとつ
Sちゃんの“成長”に寄り添う責任をもつ
ということでした。
Sちゃんが決断したことを
100%応援する覚悟を決めました。
それは、“依存”ではありません。
いろんな人からの反対もあるかもしれない。
でも、少なくともぼくはきみの味方でいるよ。
思い切って、行ってきてごらん!
そういう“祈り”です。
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目の前にいるこどもの“成長”に責任を負う
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お母さんとこどもの関係にも
同じことが言えます。
あなたの未来はあなたが切り開くもの。
おそらく、お母さんのほうが
こどもよりも早くこの世を去ります。
お母さんのほうが早く死ぬんです。
こどもの人生は、それから先も続きます。
そう考えたときに、
お母さんはこどもに何を教え、何を問いかけるでしょうか?