子どもへ「声かけ」をしない、という接し方もあります
高校受験が近づくお子さんをもつお母さんと
こんな個別セッションがありました。
お母さん:
「白根さん、うちの子、
白根さんに勉強を見てもらってるときは
やる気が上がるのに、
家ではだらだらするんです、、、」
白根:
「そうですか、、、
きっと家ではホッとするんでしょうね。」
お母さん:
「受験が近いから、
わたしのほうがあせっちゃって。
どうしたらいいですかね・・・?」
白根:
「Sさんはがんばっています。
受験勉強を通して、
葛藤して、自分で考えて、勉強しています」
お母さん:
「でも、白根さん。
あの子、学校から帰ってきて、
だらだらしてることも多いんですよ。
そして、夜遅くから勉強をはじめて、
朝起きれない、って感じで・・・」
白根:
「お母さんも、
いま建築士としてご活躍されてますよね。
一生懸命仕事した後、家に帰ってきたとき、どうですか?
ちょっとホッとしたくなりませんか?」
お母さん:
「それは、まあ・・・確かに。
疲れているから、ちょっと休みたいです、、、
家事は休めませんけど^^;」
白根:
「お母さんも、
仕事プラス家事で大変ですよね。
それだけですごいと思います」
お母さん:
「いえ・・・そんな。そうですね、、、
あの子も学校も塾もがんばって、
家では少しホッしたいのかもしれませんね、、、」
白根:
「家は、お母さんもいるし、くつろげるし、
エネルギー補充の場になっているんでしょうね」
お母さん:
「そうですよね、、、
ありがとうございます。
もう少し、あの子のこと見守ってみます。
これからもよろしくお願いします」
白:「こちらこそ、
いろいろと話を聞かせていただいて
ありがとうございます。
いっしょにSさんの成長を支えていきましょう」
受験は、
お子さん自身がたくさん悩んで、
たくさん葛藤して、
そして納得して決めていく、
というプロセスが必要です。
このプロセスは、お子さんが
“人間的に成長する”ことを促進します。
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人間的に成長する
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これは、お子さんだけでなく、
お母さんにとっても
同じことが言えるんですね。
学校や学習塾に
お子さんの“人間的成長”の部分を
丸投げすることはできません。
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過去の古い行動パターンを打ち破り、
新しい行動パターンを身につけていくこと
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これが“人間的成長”だと思います。
先ほどの対話の例では、
Sさんのお母さんが
ご自身の行動パターンを見つめ直し、
そのパターンを変えようと歩みはじめました。
「勉強したら?」
↓
見守る(お子さんから心は離さず、声かけはしない)
親御さんの行動パターンが変わると、
お子さんが変わります。
(もちろん、お子さんを無理に変えようとしてもうまくいきません)
Sさんのお母さんは、
個別セッションの後、
勉強に関して、口出しをせずに、
見守ることをご自身で決めました。
結果としてになりますが、
Sさんはみごと、
いちばん行きたかった高校に
合格することができたんですね。
Sさんだけでなく、お母さんにも、
“人間的成長”が起こりました。
声かけをしない、
という接し方もある。
つまり、見守るということですね。
この選択肢を実践すると、
得られる結果が変わってきます。