【自己肯定感を育む聴き方の原則】自分がききたいことではなく、相手が話したいことを話してもらうこと

ぼくは3年前までは、学習塾で働いていました。

学習塾では、子どもを中学から高校卒業するまで関わることも多かったんですね。

つまり、5〜6年もの間、その子の成長の過程を見ることができるわけです。

これは本当に貴重な経験でした。

そして、なかには大学生になってからも会いにきてくれる子もいて、その成長っぷりにビックリします。

先日も、ドイツへの留学を終えて、日本に帰ってきたばかりのYちゃんと話す機会がありました。

2年ぶりの再開です(^^)

Yちゃんは、中学のときはとってもおとなしい感じの子だったんですね。

ぼくが学習塾で
「今日は何の勉強がしたい?」
と訊いても、
「う〜んと、どうしようかな、、、」
と、うつむきながら、恥ずかしそうに考え込むことも多々ありました。

でも、今のYちゃんは、そのときとはまったく違います。

カフェで会うなりすぐにぼくの目をしっかり見て、力強く話しはじめたんですね。

白根:
「Yちゃん、久しぶりだね〜!ドイツはどうだった?」

Yちゃん:
「お時間とってもらってありがとうございます!ドイツはすっごい楽しかったです!でも、「わたしはこれから何がしたいんだろう?」って思いも湧いてきて、、、それで、白根さんに会いたいな、って思ったんです」

白根:
「ありがとね!久しぶりに会えて嬉しいよ。ぼくが学習塾を辞めてからだから、2年ぶりくらいかな。」

Yちゃん:
「はい!ちょうどハタチになったので、お酒も飲めるようになりましたよ(^^)」

白根:
「お母さんもYちゃんとお酒が飲めて喜んでるでしょ? お母さんから、Yちゃんの様子はいろいろ聞いてたよ(^^)」

Yちゃん:
「そうですよね(^^;)お母さんは話す人ですから」

白根:
「Yちゃんはこれから日本の大学に戻るのかな?」

Yちゃん:
「はい。ドイツに留学して、外から日本を見ることができたから、学びたいことはいろいろ出てきたんです。ただ、これから就職活動も入ってくるし、なんか将来のこととか考えるとモヤモヤもあって、、、」

白根:
「そうだったんだね。モヤモヤが出てきたんだ?」

Yちゃん:
「ドイツの子たちは、自分の考えをしっかり言えるんです。わたしのドイツ語のリスニング力がなくて細かいところまではわからないんですけど。だから、わたしも自分のこれからについて考えることが増えていったんですよね。カフェや雑貨屋さんで働く夢も実現したいし、、、」

白根:
「すごいね!やりたいことがいっぱい湧き上がってきてるんだね〜」

Yちゃん:
「そうなんです。でも、仕事にすることとかを考えると、何からはじめていいか迷っちゃって、、、」

Yちゃんは、せきを切ったように話しはじめました。

ドイツにいって感じたこと、

ドイツで出会った人のこと、

ドイツで学んできたこと、

ドイツの景色、

将来のこと、

やりたかったこと、

思い出した大切な想い、

Yちゃんは話し続けて、そして時間が経つにつれて、声のトーンも大きくなっていきます。

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人に話すことによって、自分の考えを整理する

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自分の言葉を自分で聞くことによって、気づき、考えを整理していく。

Yちゃんにとって、そんな時間になったのかもしれません。

「高校のときにドイツに短期留学するときに白根さんが言ってくれた言葉が、今でも支えになっているんです。『どうせ悩むなら、やってみてから悩もう!』って。まずは今できること、やりたいことからはじめようと思います!」

Yちゃんは、ぼくから何のアドバイスを受けることもなく、自分で次のアクションプランを決めて帰っていきました。

人の話を聴くときに、聴き手の大切な心構えがあります。

聴き手が
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自分が聞きたいことではなく、相手が話したいと思っていることを話してもらうこと

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これが、聴き方の大切なポイントになります。

ただ、このポイントを実践するためには、ひとつの条件があるんですね。

それは、

『自分自身が、誰かに心から話を聴いてもらった経験がある』
ということです。

この経験がないと、
「相手が話したいと思っていることを話してもらう」
という感覚がつかめないんですね。

だから、はじめの小さな一歩としては、あなたが「この人は、聴くのがとっても上手だな」と思う人に会いにいくのがよいと思います。

そして、会って話しているなかで、どんな気持ちになるのかをみてみてほしいんですね。

たた、もしそれが難しいときには、「聴き上手はだれ?」という問いを自分自身に投げかけて、出てきた人をイメージするだけでも効果があると思います。

聴き上手を目指したいかたは、ぜひ試してみてください(^^)

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