『フリースクールは“どこ”までの役割を担うのか?』

『フリースクールは“どこ”までの役割を担うのか?』

親子塾えすてぃむは、
フリースクール(自由学校)の
看板をかかげています。

しかも、親御さんのためのフリースクール
ということを明言している
ちょっと変わった学び場です。

親御さんは何を学んでいるかというと、
「親御さん自身が欲しい成果」によりますが、

・こどもと自分の自己肯定感を育むコミュニケーションスキル(親子塾えすてぃむのコーチング)
・多角的にこどもの才能を発掘する基本スキル
・傾聴の基本スキル
・長期的な教育の視点
・自己内省のための時間

という項目が多いです。

「生きるのがつらそうに見える」
と親御さんがお子さんのことを案じて
相談におこしいただきます。

個別のセッションを進めていくと、
半年後にはたいてい
はじめに相談にきていたことの悩みは
“解消”しているようです。

ただ、親御さんとしては、
1つの悩みが解消すると、
次の「欲」が出てきます。

「こどもが学ぶのが楽しそう」
「いきいきと遊んでいる」
「没頭するものを見つけた」

ここまでの成果が得られれば、
通常は親子塾えすてぃむの役割は
終わりです。

でも、親御さんもお子さんも
そのときには次の「欲」が出てきているんですね。

「もっと勉強ができるようになりたい(してあげたい)」
「夢に向けて、勉強“も”できるようになって、
 “選択肢”を増やしてほしい」

その気持ちはとてもよくわかります。

ただ、ここでもう一度
問いなおさなくてはならないのは、
「親子塾えすてぃむというフリースクールで
 どこまで伴走するのか?」
ということです。

親子塾えすてぃむは、
「学習塾」ではありません。

でも、親御さんもお子さんも
成長段階で「学習塾的機能」を
求めるタイミングがほぼ確実に来ます。

その点に関しては、
ぼくの中にも葛藤はあるんですよね。

こどもが「目標」を見つけた。
がんばりたいとも思っている。
そのために勉強というスキルが必要になった。

親子塾えすてぃむでは、
勉強も楽しくできるがゆえに出てくる
親御さんとこどもたちの「欲」です。

そして、いまの日本の教育制度では、
「教科学習による入試」が主体なので、
どうしても「成績」「テストの点数」
という要素がつきまといます。

この「欲」が前面に出てきたときには、
現時点では、ぼくは親御さんとお子さんに
「親子塾えすてぃむの選び直し」
をしていただいています。

「親子塾えすてぃむは、学習塾ではないので、
 『自習室』をつくるつもりはありません。
 でも、勉強で成績をつくるには、
 どうしても『自らおこなう学習時間』が必要です。
 だから、親子塾えすてぃむを続けるか辞めるかを
 もう一度考えて、『学習塾(勉強を本気でする場)』を
 探すことも検討してみてください」

と、お伝えしているんですね。

成績やテストの点数をあげるためには、
どんなにすばらしい授業よりも、
「自分で前のめりに学ぶ時間」が大切です。

すばらしい授業も
きっかけの1つにはなりますが。

もし上記の問いで
「選び直し」をしていただいて、
それでもなおかつ親子塾えすてぃむを選んだ場合には、
できうる限りの範囲で勉強のサポートもしています。

親子塾えすてぃむがこれからも一番力を入れたいのは、
親御さんとの対話・個別セッションの時間です。

「フリースクールは“どこ”までの役割を担うのか?」

その対話が、いま、長岡で
必要とされているのかもしれません。

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