自分でがんばって点数をとれたことが、勉強”好き”へと変わるきっかけに
「白根さん、オレ、
大学いかないつもりだったけど、
がんばって勉強して、
いってもいいっすか?」
じつは、
この言葉を発した子たちは、
最初はいつも赤点(40点)ギリギリ、
「なんとか助けてください!」
といった感じの子たちだったんですね。
その子が、
先ほどのセリフを言ってきたので、
ぼくはてっきり
“自分のやりたいこと”
つまり、“夢”がみつかったのかな、
と思いました。
生き生きと勉強しているし、
学校のテストの点数も
上がっているし、
なんというか
目が前を向いているんですね。
その生徒、
Iくんにこう聴いてみました。
「Iくん、最近、勉強楽しそうだけど、
もしかして何かやりたいことが見つかった?」
ところが、
返ってきた答えは、、、
「いや、そういうわけじゃないっす。
なんか、点数とれてきたんで、
やる気あがるんですよね。
もっといけそう!みたいな^^」
ちなみに現在Iくんは、
東京の私立の大学で
バイトと勉強をがんばっています。
ぼくがするアプローチは
小学生でも
中学生でも
高校生でも
まずはじめにその子と
“ビジョンの共有”
をするんですね。
“ビジョン”とは、
その子自身が心から向かいたい方向
です。
もしくは、
その子自身が近い未来になりたい自分
です。
“ビジョン”がはっきりしないうちは、
こどもと丁寧に対話を繰り返して、
ビジョンを見るところまで
とことん付き合います。
そのアプローチは、
本当に効果があって、
こどもたちの目が
どんどん輝いていくんですね。
ただ、ひとつ弱点があります ^^;
それは、
時間を必要とする子も少なからずいる
ということです。
相手の心に寄り添いながら
対話をしていくのは、
時間をかけていくべきところなんですね。
それこそ、畑に植えた種が
発芽するのを待つように、、、
でも、Iくんは
自分自身の成功体験から
すぐに“自信”をつけました。
まずは、目先のテストの点数を上げたり、
できなかったところをできるようにする。
そして、得点を
自分でつくることができたら、
それを“ひとつの成功体験”として、
語ってもらったり、
紙に書き出したりする。
このようにして、
自分で成果をつくった経験を
自分で認識できると、
子どもの心の中では、
(あれ、オレってもしかしたら、
けっこうできるんじゃね?
次もオレできるんじゃね?)
という状態になりやすいんですね。
つまり、
なりたい自分のレベルが一段階上がるんです。
“自己肯定感”が上がるんです。
このアプローチは、
「勉強が“いま”は嫌いだけど、
なんとかしたい」
と思っている子にもっと使ってほしい
と強く思ったんですね。
ただ、もちろん注意が必要です。
それは、
学校の成績を絶対に第一に置かない、
夢に向かう行動を第一に置く
ということですね。
子どもがなりたい姿、
を具体的にイメージできる接し方をすると
未来にとっても希望が持てるはずです。
「こどもが勉強で自信をつける、
はじめの成功体験のアプローチ」
「お母さんからこどもへの“声かけ”」
このふたつが合わさったとき、
かなりの相乗効果が
生まれることは間違いないです。