公教育を選ばない(不登校)子の中期的なプランについて
親子塾えすてぃむには、現在16名のこども塾生が来ています。
(訪問セッションも含む)
毎週来ている子もいれば、3ヶ月に1回程度の割合で来ている子もいます。
公教育を選ばない(不登校)の子の親御さんから、えすてぃむにおける中期的なプランについてのお問い合わせをいただいたので、共有しますね。
親子塾えすてぃむの個別セッションのスタートは、ティータイムからです。
ティータイムで、その子が何が好きなのか、何を大切にしているかをゆっくり聴きます。
ぼくの好きなこと、大切にしていることも話の流れで話すことももちろんあります。
「やりたいことはない」
「好きなこともない」
と、初めは言うこともあります。
でも、
「今日のティータイムでは、何飲みたい?」
と、ぼくが訊くと、
「ココアかな」
と、「やりたい」がちゃんと返ってくるんですよね。
向かい合っている子の一言一言を大切にしていく、というのが、第1ステップとなります。
そんな穏やかな時間をベースにして、もしその子が「やりたいこと
」を考えてきてくれたときには、それに寄り添います。
それが、テレビゲームのときもあります。
ボードゲームのときもあります。
プラモデルや工作のときもあります。
卓球のときもあります。
料理のときもあります。
教科学習のときもあります。
その子が「やりたいこと(大切にしていること)」を一緒にやることをえすてぃむでは大切にしています。
個人差はありますが、数週間から数ヶ月経つ頃には、親御さんから見て明らかに表情が変わってくるようです。
でも、それは当然ですよね。
親御さんが自己肯定感が育まれる声かけを意識して、見守ってもらえている安心感と、えすてぃむで「やりたいこと」を共有できる充実感。
それらが相乗効果となっていくからです。
そして、その子自身も「やりたいことをやっていいんだ」と、自分で自分に許可を出せるようになっていくからです。
ここまでが第2ステップです。
第3ステップ以降は、「じぶんプロジェクト」の立ち上げが始まります。
「じぶんプロジェクト」は、「夢」「中長期的な目標」と言い換えてもいいです。
「じぶんプロジェクト」は、他の人にどう思われるか、は一切考えなくていいんです。趣味的なことからスタートするのが良い場合も多いです。
たとえば、
「ポケモンカードゲームでちゃんとデッキを作って大会に出る」
「8月のプラモデルコンテストに出展する」
「ゴールデンウィークに家族で韓国旅行にいくプランを練る」
「大学の入学金20万円を1年間かけて、バイトで稼ぐ」
「プラモデル部をえすてぃむに作る」
これらは実際に、えすてぃむに通う子が立てている「じぶんプロジェクト」です。
「じぶんプロジェクト」を進める過程で、「調べること」や「勉強すること」といった手段やハードルももちろん出てきます。
それらのサポートもえすてぃむでできる範囲で行っています。
ただ、「ピアノを学ぶ(保育士のために)」「専門科目を学ぶ(大学受験のために)」など、えすてぃむでサポートが及ばないときには、別の学び場を一緒に探したりもします。
このステップまで来ると「自分の人生を生きる」という感覚が生まれてくるようです。
みんなとても頼もしく成長しているのを、そばで見ることができて、ぼくもとても嬉しいです。
今回お話しした第1ステップから〜第3ステップは、あくまでもえすてぃむでの事例です。
参考になれば幸いです。